Impressions

NIGHTRAGE / A New Disease is Born (2007)

投稿日: 2007/02/20

ギリシャ人ギタリスト Marios Iliopoulos (ex-EXHUMATION) を中心とするメロディック・デス・メタル・バンド NIGHTRAGE の3rdアルバム。

Gus G. (g/FIREWIND, ex-DREAM EVIL, MYSTIC PROPHECY), Tomas Lindberg (vo/LOCK UP, ex-AT THE GATES, THE CROWN) らのビッグ・ネームの存在からこれまでプロジェクト的な見方をされてきた感があるが、前作を最後に彼らとは決別。本作は、新たなメンバーと共に“バンド”としての存在を宣言する勝負作となった。

新ヴォーカル氏が、なかなかに凄絶なデス・ヴォイスを聴かせつつも大胆に配されたクリーン歌唱パートで何故かメタルコアっぽさを発散しちゃうのはまぁご愛嬌。心配された肝のギター・パートにおいて、Marios 自身の踏ん張りとゲスト参加の Olof Mörck (g/DRAGONLAND) のアメージングな客演によって Gus G. 離脱の穴をほとんど感じさせないのは一安心だ。パートによっては、「あれ?ほんとにコレ Gus G. 弾いてないの?」ってくらいにソレっぽく弾いてるし。

楽曲的にはこれまでの路線をほぼ継承。今回のテーマでもあるバンドらしい統一感を十分に感じると同時に、いつの間にか重鎮っぽい貫禄を身に付けているのは、非常に頼もしい感じ。・・・ではあるんだけど、前作でイイ感じに Gus G. 風味のキャッチーさを披露していた "Poems", "Frozen" 級の威力を持った楽曲が見当たらないのはチョイと寂しいかな。そういう意味では Gus G. 離脱のインパクトは、意外とデカいのかも・・・。

ちなみに、本作収録後に正式メンバーとして一部のメイニアに話題の激テクニシャン Constantine が加入した模様。次作がグッと楽しみになってまいりましたよ。

 (Feb, 22, 2007)

満足度 : 80
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