2010年現在で平均年齢約18才というチョー若手な独産ヘヴィ・メタル・バンド KISSIN' DYNAMITE の2ndアルバム。

いやこれが、「たかがガキんちょバンド」とは侮れない素晴らしい出来で本ッ当に参りました。溢れる若さに満ち々々てはいるものの、そこにあるのはその道を究めたベテラン勢に負けない至高のメタル魂に包まれた想像を越える堂々たる佇まい。

MTVメタル由来の華やかなノリの良さと ACCEPT 〜 HAMMERFALL の系譜に連なる欧風トラディショナル・メタルの硬派な漢っぽさを絶妙にブレンドした80〜90年代なスタイルの楽曲が、メジャー・アクト(EMI)らしいクリアかつふくよかな好プロダクションで高揚感たっぷりに展開されるその凛々しい姿の前に、この首は自然と動く動く！

Udo Dirkschneider (vo/U.D.O., ex-ACCEPT) のゲスト参加が映えるヘヴィなメタル・アンセム #1 "Addicted to Metal"、勇ましい愁いたっぷりにドライヴする #2 "Run for Your Life"、そして馬鹿馬鹿しいほどに激熱なメタル・バーニング・チューン(なんだそれw) #3 "Supersonic Killer" というとてつもなくキラーな魅力を放つ頭3曲をはじめとする全15曲(日本盤ボーナス3曲含む)すべてが、良質のヴァラエティと印象的なフックに彩られた耳触りの良さを備えているという充実度の高さも驚異的。DAMN YANKEES の名曲 "High Enough" のメタリック・カヴァーも中盤の良いアクセントだね。

艶と張りを併有するシンガー Johannes Braun、エモーショナルなヴァイヴを揺らすギター・チーム Andre Braun & Jim Müller ら、メンバー全員の力量も十分以上。いやはや、マジで恐れ入りました！