Impressions

IN VAIN / Ænigma (2013)

投稿日: 2013/05/30

ノルウェー産プログレッシヴ・エクストリーム・メタル・バンド IN VAIN の3rdアルバム。

ツインギター+鍵盤を擁する6人編成で、その半数の3人が SOLEFALD のライヴ・メンバー、さらにその SOLEFALD の本体コンビ Lazare Nedland, Cornelius Jakhelln 両名もゲスト参加ということで SOLEFALDBORKNAGAR が引き合いに出されているのを多く目にするが、俺的な印象は SWALLOW THE SUNBARREN EARTH 系。

いやとにかく、ケイオス渦巻くプログレッシヴ・デス/ブラック・メタルの上で終始甘美に鳴り渡るメロディの煽情力がハンパない! シンフォニックかつアトモスフェリックな緩急に支配された「美意識優先の雰囲気モノ」になりがちなスタイルでありながら、ヘヴィ・メタルらしい肉厚なタフネスと美麗なコーラス・ハーモニーによって、芸術性と判り易いスリルとを両立させているその手腕は見事の一言。

5〜9分台中心という楽曲サイズの程よさも◎で、コンパクトな尺(つっても5分台w)にこの IN VAIN の魅力を全て詰め込んだ名曲 #2 "Image of Time"、ドゥーミーな圧力が心地良い #5 "Culmination of the Enigma"、おセンチなサビメロに涙腺決壊する #8 "To the Core" など、名手 Jens Bogren の手による「几帳面な不条理」の中で極限の哀愁が幾重にも折り重なってゆく様はマジ圧倒的に至福。

てか、こんだけ長期間サボっていた俺のケツを蹴り上げて、ホンっトど久々にこうして更新させたって事実だけで、本作がどんだけ凄いかってのが察していただけるかと。(苦笑)

満足度 : 92
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