Impressions
正統派米産欧風ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの祖、RIOT の4年振りの13thアルバム。
"Thunder Steel" に代表される Tony Moore (vo) 期の“POWER METAL RIOT”を忌まわしく思う("The Privilege of Power" には好きな曲が少なくないけれども)オレ的には、前作 "Through the Storm" の流れを引き継ぐこの「地味でパッとしないB級中堅ハード・ロック・バンド、RIOT」という、バンド本来の立ち位置を堅持するレイドバックしたオーセンティックなハード・ロックは、中途半端な音質も含め(汗)とても心地好いス。
やや地味過ぎた感のある前作と比較して、本作では新ドラマー Frank Gilchriest (VIRGIN STEELE) がもたらす現代的な技巧/パワー感と、前作でついにそのセンスが枯渇してしまったかと心配した(汗)Mark Reale (g) が再び蘇生したかのように端々でしっかりとテクニカル&クラシカルなスリルを挿入する美味しいギター・プレイのおかげで、名作 "Nightbreaker" に近い良質のバランスが支配しているのが強い。
その "Nightbreaker" 以来の Mike DiMeo (vo) の忠実な信奉者 ―DiMeo 派― の一員としては、そんな理想的なスタイルたる本作の楽曲群の上で、彼の適度にブルージーな熱唱が映えまくる様にグッとキまくり。 本領発揮のキャッチーな #4 "One More Alibi" を名曲クラスの素晴らしさに彩っているのはもちろん、疾走感満点の好チューン #7 "The Mystic" においても思慮深い哀愁旋律を嫌味なく溶け込ますその手腕には「さすが DiMeo 様!!」と唸らされる事しきり。
・・・なんて絶賛しつつも、ボーナス・トラックの #13 "Road Racin'" で露呈しちゃってるとおり、ライヴではサッパリ駄目なんだよなぁ、DiMeo 様。。(^_^;;
(Jul, 25, 2006)