Impressions

ANGEL WITCH / As Above, So Below (2012)

投稿日: 2013/01/19

NWOBHM の最重要バンドの一つ ANGEL WITCH の約26年ぶり(!?)となる4thアルバム。

「80年代の秘蔵音源のリマスター盤」と言われたら素で信じてしまいそうなヴィンテージ感たっぷりの生々しい音色で奏でられるブリティッシュ・ヘヴィ・メタルは、1980年当時に大きな衝撃を受けた1st "Angel Witch" のアグレッシヴなオカルト世界観と、続く2nd "Screamin' n' Bleedin'" 〜 3rd "Frontal Assault" で一転して打ち出したディープな英国ハード風味の双方の魅力をブレンドしたような、それでいて ANGEL WITCH 以外の何者でもない絶妙なサウンドに仕上がっている。

ダークな哀愁溢れるオープニング三連チューン #1 "Dead Sea Scrolls"、いかにも ANGEL WITCH 印な #3 "Geburah"、心地よくギャロップする王道メタル #5 "Witching Hour" らの佳曲に代表される楽曲群は今回、アンダーグラウンドなカルト臭と英国ヘヴィ・メタル/ハード・ロックの伝統的な香りが混ざり合う中で独特の愁いを立ち昇らせる中心人物 Kevin Heybourne (vo,g) の手による円熟のギター・プレイがその舵を取っているように感じられる。頻出する美麗なハーモニー・パートの風合いが、時折 THIN LIZZY めいた表情を見せる瞬間にグッと来ますな。そして2009年からのメンバーで2度の来日にも帯同している Will Palmer (b) & Andy Prestridge (dr) の若者らしからぬモッサリしたリズム(苦笑)との相性も◎。

ちなみに、#7 "Guillotine" は3rd収録曲 "Rendezvous with the Blade" の改題バージョン、そして #9 "Devils Tower" は、1stのラストを飾っていた名インストのリ・レコーディング版。

満足度 : 88
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