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AVATARIUM / Avatarium (2013)

投稿日: 2013/11/01

CANDLEMASS, KRUX を率いる Leif Edling (b) を中心とする新スウェディッシュ・メロディック・ドゥーム・メタル・バンド AVATARIUM の1stフル・アルバム。

冒頭に名を挙げた CANDLEMASS をはじめとする、これまで Leif が関連してきた作品群に共通するドゥーミーな風合いのメロディック・ヘヴィ・メタルには特に新鮮味はない・・・と思いきや、フロントに擁立した紅一点の女性シンガー Jennie-Ann Smith が美麗に歌い上げる極上歌唱と Leif の持ち味は意外な化学反応を誘発。劇的に迫り来るそのダイナミックな“叙情ドゥーム”は、驚くほどに心地好く響くのだ。

前述のように “Pure Leif Style” な骨子の楽曲の上で Jennie-Ann 嬢の歌声がリリカルに舞う様は、クラクラするほどに魅力的。女性らしい艶やかさと儚さに満ちながら、俺はその歌声から Ronnie James Dio の息吹を強く感じ取った。声質も唱法も全然違うんだけど、各単語のアクセントへのアタックの載せ方、タメ気味な抑揚のタイミング、ピッチコントロールなど、解像度の高い技術面の手法がとにかく Ronnie っぽい。

そんな印象もあってかヘヴィなパートでは HEAVEN AND HELL“The Devil You Know” に似た手触りを感じつつ、メロウなアコースティック・パートでは Gardenshed (新宿のプログレ系輸入盤ショップ)でイチオシされそうな(笑)「ダークかつドリーミングな女性トラッド/フォーク物風味」を醸しだすという、「この手があったか!?」と唸らされる逸品となっている。先行EPでもリーダートラックとなっていた #1 “Moonhorse” から続く #2 “Pandora’s Egg” という強力な序盤に比べると中盤〜終盤にかけてややダレてくるが、それもドゥーム系らしい退廃的な雰囲気を増進しててまたいい感じってことで。

ただ、ギタリスト Marcus Jidell (EVERGREY, ex-ROYAL HUNT) のプレイはちょっと期待と違ったかも。Leif のこれまでのパートナー、Lars “Lasse” Johansson (CANDLEMASS), Fredrik Åkesson (KRUX), Mike Wead (MEMENTO MORI, ABSTRAKT ALGEBRA) が皆、ドゥーミーな空気感の中でしっかりとネオクラシカルな魅力を発していくタイプだったので、今回 Marcus の起用を聞いた時も ROYAL HUNT 時のイメージで彼のネオクラ魂が Leif の曲にそうした魅力を付加していくものだと勝手に思っていたが、蓋をフタを開けてみたらペンタトニック系のオーソリティなプレイが中心・・・。ま、その図太い&粘っこいエモーションを封じ込めた熱いプレイ自体は決して悪くはない(どころかこれはこれで美味しい)のでいいんだけどね。

てことで、コレ、間違いなく本年度の上位候補デス。

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