ジャケやメロディック・ロックの巣窟ESCAPE MUSIC からリリースということから、もっと AOR っぽいのを想像していたら、意外にもしっかりとハード・ロックしているじゃん。強引に喩えるならば NIGHT RANGER の快活な感性に SHY あたりの欧州風味をブレンドした・・・といった趣のなんとも嬉しい哀愁 HR 路線だ。また Steve Morris, Chris Ousey らの HEARTLAND 組がプロデュースや楽曲の一部を手がけているという先入観からか、「暑苦しい HEARTLAND 」といった感触も受ける。が、ややあっさりめの骨格と、力強いが木目が粗めの唄を聴かるシンガーが好みではないせいか、音楽性がこれだけ好みのタイプなのにもかかわらず、なぜだかツボにははまらなかったなぁ。華麗なキーボードとハードでそこそこテクニカルなギターを配した哀愁ナンバーの数々は当然のように水準を軽く超えるクオリティを保持しているので、「メロディ愛好派（(c)藤木）」であればこのサイトでの点数が低いからと言ってパスするのは勿体無いかもね。