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DARK MOOR / Dark Moor (2003)

投稿日: 2003/12/20

スパニッシュ・シンフォニック・メタル・バンド DARK MOOR の 4th アルバムは、脱退してしまった看板女性シンガー Elisa C. Martin 嬢(微妙)の後任に、なんと意外にも「男性シンガー」を迎えての注目の一枚。

そのニュー・シンガー Alfred Romero の歌唱が線の細いやや中性的なもので、歌メロ的にも歌いまわしや強弱など細部の表現に至るまでこれまでの作品を踏襲した「DARK MOOR 節」にしっかりと彩られてることもあって、「性別の相違」という重大な変化が生みそうな違和感がほとんど感じられないのには驚かされる。声質と共に、表現に必要な技量が Alfred, Elisa の両者が偶然にもほぼ同程度であるというのも一因かな?

Elisa と共に G, Dr も脱退し、それぞれのパートに新メンバーを補充したという体制の変化のせいか、期待に胸を膨らませて #1 “A Life for Revenge” を一聴した印象は・・・アレ?・・・地味? 続く #2 “Eternally” 以降で、やっと DARK MOOR らしいエレガントなクラシカル・フィーリングに溢れたゴージャスでシンフォニックなヘヴィ・メタルが炸裂し始めるが、XaMetalic なクサさをやや減退させた楽曲群は、なーんかこじんまりしちゃった感じ・・・。

これまでの雄々しさに女性的な清廉さを加えた大仰なクワイアや、ハープや笛などの小技を絶妙に絡めたクラシカルなアンサンブルの悶絶度には「さすが天才 Enrik Garcia」と柏手を打たされるものの、そのオーケストラ・アレンジがこれまでになく妙に打ち込みっぽさを感じさせていたり、Enrik 自身のギター・プレイもどこかたどたどしく生彩を欠いたものだったりで、まるで「センスに技量が追い付いてない B 級シンフォニック・メタル」のよう・・・と、レベルの高い出来ではあるのになぜか悪いところにばかり耳が行ってしまう。

・・・と、ここまで書いたところで、この「セルフ・タイトル・アルバムのセルフ・タイトル・トラック」という入魂の1曲 #12 “The Dark Moor” で超悶絶!! これまでの作品に決して負けないクラシカルな優美さを上手く封じ込めたこういう楽曲を Enrik が作り続けられる限り、DARK MOOR は今後も安心だわ。冒頭のデス・グロウルにハッとさせられるアグレッシヴな #8 “Wind Like Stroke” も気に入ってきたし。

もうちょい聴き込んで前記の問題点に慣れてこれば、全体的にももっともっと良く聴こえてきそうだな。ま、今回は新生 DARK MOOR のお披露目ってことで。

 (Dec. 18, 2003)

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