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CRADLE OF FILTH / Hammer of the Witches (2015)

投稿日: 2016/05/03

当サイトの2015年度年間ランキング Most Impressive 10 of 2015 のアルバムNo1となったのは、英国のシンフォニック・ブラック・メタル・バンド CRADLE OF FILTH の11thアルバムとなるこの “Hammer of the Witches”。リリース前に公開されていたラトビア人アーティスト Arthur Berzinsh の手による禍々しくも美しさに満ちたアートワークに期待が募っていたが、その内容は多大なる期待を遥かに超える素晴らしいものだった。

元々メンバーチェンジが激しいバンドで、新旧メンバーが出たり入ったりと今誰がいるのかもさっぱりわからない状態だったけど、今回はなんと主要メンバーである Dani Filth (vo) Marthus (dr,key) 以外の全てのメンバーを刷新するというこれまでにない大きな展開に。が、その英断は吉と出た。近作群は、十分に満足の内容でありながらどこか惰性感が漂っていたことが否めなかったが、本作ではそれらにはなかったフレッシュな勢いが全編から噴出する様に興奮が止まらない。

その主因は、間違いなく Ashok, Rich Shaw という新たに加わった二人のギタリストの存在だ。歴代ギタリストの中で最もテクニカルであると同時にエモーショナルなロック・スピリットもしっかりと備えたその熱いソロ・プレイ、そしてギター・パートがアンサンブルの核となる場面がそれぞれ大きくフィーチュアされたことで、ゴージャスでシンフォニックな装丁の骨格となるメタル・パートにさらに強靭な一本芯が貫通。その“重量感”がバンドが作品を通して描こうとするインモラルな背徳感を見事に増進させたと確信できる。

そんなプレイ面のグレードアップに牽引されるように、リーダートラックとなる #8 “Right Wing of the Garden Triptych” をはじめ各楽曲の出来も押し並べて充実。この手のダーク・アート系(?)バンドの作品に必要な「全体の雰囲気」を上手く描くと同時に個々の楽曲もそれぞれキャッチーかつ個性的に仕上げるという、なかなかの離れ業を見事にやってのけている。後期(と勝手に決めちゃ失礼か・笑)の代表作となるであろう大傑作。

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