Impressions

SEVEN TEARS / In Every Frozen Tear (2008)

投稿日: 2008/02/20

スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド SEVEN TEARS のデビュー・アルバム。

プログレッシヴな緻密さの中でメロディック・ハード/AOR的な清涼感が広がる歌モノな楽曲群は、現 PLATITUDE の鍵盤奏者 Kristofer von Wachenfeldt を含むメンバー全員が20台前半という若さに似合わぬ老獪な円熟味が漂う様に驚かされる。

空間にまで音を語らせるかの自信を感じさせる適度な隙間を残した開放的アレンジの質感が、パッケージが発する「いかにも北欧的」というよりは「フランスのベテラン」(笑) といった趣だったのが意外だったけど、「透明感」という共通項は外してないかも。

少々ガサツで特色のないヴォーカルに難が無くもないが、レトロモダンな産業ネオ=プログレ色を孕みながら程よく劇的に展開する楽曲の構築力は、その欠点を十分にカヴァー可能な見事さで、特にドラマティックな終曲 #12 "Truth of Tomorrow" の出来は秀逸。

 (Feb, 26, 2008)

満足度 : 78
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