米国産ブルータル・デス・メタル・バンド NILE の 3rd アルバム。
U.S. バンドらしい底知らずの体力を感じさせる超絶なる猛速ブラストに地の底から響く下水管デス・グロウルが響く激烈ブルータル・デス・・・というのはオレ的には守備範囲外なんだけど、それでもこの NILE に魅力を感じているのは、バンドに冠されたその名から容易に想像できる「中近東な装い」に他ならない。
楽曲の合間合間で迸るそのその不穏な美しさを聴くにつけ、古代エジプトで巨大な石を運んでいた My 前世の記憶が蘇る蘇る。CANDLEMASS の名曲 "The Well of Souls" のフレーズをモチーフに11分間に亘ってドゥーミーに展開する #5 "Unas, Slayer of the Gods"、古代エジプトの暗黒祭祀をある意味耽美に描いた壮大な組曲 #9～#12 "In Their Darkened Shrines" なんかはホントにググっと引き込まれる何かがあるね。テクニカルに弾きまくる流麗なファスト・プレイもイイ感じ。
・・・とはいえ、全体の印象はやっぱり「U.S.ブルータル・デス・メタル」以外の何者でもないんだけどさ。