Impressions
TIMELESS MIRACLE / Into the Enchanted Chamber (2005)
投稿日: 2005/07/20
スウェーデンはマルメ出身の4人組メロディック・メタル・バンド TIMELESS MIRACLE のデビュー・アルバム。
シンガー Mikael Holst (vo,b) の Kai Hansen が北欧訛りになったかの「ゴッドヴォイス崩れ」な魅力的歌唱(苦笑)の勇壮なメロディが、今時珍しい程に「キーボードで演ってます!」って感じのクラシカルなオーケストレーションを伴って心地よく疾走するそのキーパーな音像は、GAMMA RAY ~ HEAVENLY の系譜にあるもの。
民謡メタル一歩手前の微ケルティックなクサ・フレーズを織り込んだ適度に大仰な華麗アレンジの細やかな旋律美が、実直な鋼鉄メロディの突進力に推されて大きなうねりとなって力強く爆発を重ねるパワー・メタルは、ツヴォを得たリズム・チェンジが狂おしいほどにヘッドバンギングを誘発するんだな、これが!
1995年に結成・・・という既に10年選手らしい大人びたプレイアビリティがもたらす安定感も魅力で、ドラマーの座に何故か凄腕 Jaime Salazar (LAST TRIBE, MIDNIGHT SUN, THE FLOWER KINGS ...etc.) がいるってのも不思議だけど素晴らしい。(笑)
そんな既に円熟の域に達したセンス/テクニックを持って勢いに頼らず丁寧に組み上げた楽曲群はやっぱり新人離れした出来栄えで、冒頭の #1 "Curse of the Werewolf", #2 "Witches of Black Magic" での高揚感満点の疾走ッぷりはインパクト絶大だ。
今のところ、後半に進むに連れやや飽きが来てるけど、聴き込むうちに徐々に良くなってきそうな予感アリ。
(Jul. 01, 2005)
満足度 : 85%