デンマーク人ギタリスト Michael Kammeyer を中心とするドラマティックなメロディック・ヘヴィ・メタル・バンド PYRAMAZE のデビュー・アルバム。

スピードに頼らず、ギターとキーボードが知的に構築するアンサンブルと元 BALANCE OF POWER の Lance King による安定したハイ=トーン・ヴォーカルで歌われる叙情的なメロディの魅力で押し切ろうとするかつての「正統派」を絵に描いたようなサウンド。

斬新さや刺激とは無縁の各曲のイマイチな煮え切らなさが生む決め手に欠け具合、Lance King の十分に上手い部類ながらチョイト無味な歌唱の淡白さなど、決して手放しでは喜べはしない要素もあるんだけど、スマートなクオリティの高さもあって全体のムードは意外なほどに良好。聴いてて普通ぅ～に心地よく過ごせるもんね。

ただ、肝心の Michael Kammeyer のギターの腕前は・・・ちょいとヤヴァげかな。（汗）　が、それを補うかのように鍵盤奏者 Jonah Weingarten がナカナカなセンスの輝きを見せているのは嬉しかったりするデス。

　(Jun. 19, 2004)