Impressions

BOB CATLEY / Middle Earth (2001)

投稿日: 2001/04/20

哀愁 HR 史上に残る傑作激泣デビュー盤 "The Tower" に続く前作 "Legends" が、良質のメロディが詰まりつつもややコンパクトで印象を受けた「地味盤」だったんでちょいと警戒していたが、この 3rd アルバムは良い意味でのコンパクトさを残しつつ煽情力/ドラマ性の高さが心地よい「気迫盤」となって一安心。
これまで同様 Gary Hughes のペンによる楽曲は、ハード・ポップのキャッチーさを持ち合わせた威厳に満ちた伝統的なハード・ロックをトラッド/フォークの牧歌的風合いで味付けしたファンタジックなもので、モチーフにされたファンタジー小説「指輪物語」の寓話世界を見事に描いている。
今回は、Vinny Burns の官能ギターを存分に配しながらもキーボードをより前面に押し出したややマイルドな作りで、そのためか Bob Catley の「悟り」を感じさせる老獪なる歌唱の乗りもよく、情緒を不安定にさせるほどのメロメロの哀愁の谷間に流れる安堵を誘うほのぼのとした暖かさが、心に響いちゃうんだよなー。

満足度 : 86
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