Impressions

FORLORN / The Crystal Palace (1998)

投稿日: 1998/10/20

この FORLORN はノルウェー産の哀しみ系ヴァイキング・デス。ほとんどの曲が現地語で歌われているが、当然の如く違和感は皆無。(苦笑)
時には GAMMA RAY 的な(ちょっと違うかも ^_^;)メジャーコード進行の壮大な展開さえも恐れずに持ち込んで作り上げた勇壮なる哀愁世界は MITHOTYN の 1st にこそ及びはしないものの、侘びしいアコースティック・ギターやかなり堂に入った派手でありながら自然なシンフォ・アレンジによって、かなり肉迫する域にまで達している。
そしてこのバンドが持つスペシャルなフックといえば、何といっても主旋律にコーラスにと大々的にフーチュアされた朴訥な普通声パートが醸し出す「憂い」だろう。一見乱雑に合唱しているだけのようで、実にバランスのよい和声にて構築された勇壮なコーラスパートと残虐なデス声とのコラボレートが、哀愁を倍加させるのだ。
細かい所に目を向けると確かにこなれていない部分があるものの、聴くものにこのバンドの次作、そして将来にとっても期待させる好盤。

満足度 : 82
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