Impressions

SERENITY IN MURDER / The First Frisson of the World (2011)

投稿日: 2011/09/15

女性デス・ヴォイス・シンガー+ツイン・ギター+鍵盤を擁する6人編成の国産メロディック・デス・メタル・バンド SERENITY IN MURDER のデビュー作。

昨年1月に川崎CLUB CITTA'で行われたイベント“FAR EAST RAMPAGE”で彼らのライヴを観て、当時まだ未完成ながら国産バンドには本当に珍しい「世界を見据えたオーラ」がバンド全体から吹き出す様に大きな魅力と共感を覚えてはいた。が、まさかそこから2年も経たずにここまでのアルバムを作り、更にはメジャー流通に乗せてくるとは!?

テクニカルなギター・ワークとタイトなリズムが生む先鋭的ブルータリティを壮麗なシンフォニック・アレンジでスマートに包み込んだサウンドは、MORS PRINCIPIUM ESTOMNIUM GATHERUM に通じるメロディの強いタイプで、叙情味とアグレッションのバランスの良さは前述の2バンドに勝るとも劣らぬハイレベル。いや〜メッチャ驚くと同時に、「俺の眼は間違っていなかった!」的な密かな優越感が込み上がってきたり。(笑)

常に技巧的に攻めるギター・パートが、国産若手バンドにありがちな「単なるピロピロ」に陥っていないのも非常にGood♪ ・・・なのだが、そのせっかくの美味しいギター・フレーズの数々が一枚の薄いべールの向こうから聞こえてくるようなモヤっとした感じだったりドラムがやや音圧に欠けるなど、端々でミックス的なもどかしさが感じられるのがやや惜しいところ。

次作では是非「本場」での作業を実現させて、そのあたりをスカッとクリアして欲しい!

満足度 : 85
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