Impressions
EBONY TEARS / Tortura Insomniae (1998)
投稿日: 1998/01/01
北欧メロディック=デスの新鋭。
INFLAMES や DARK TRANQUILITY と同系統の方向性を感じ取ることができるが、このバンドならではの特徴的な部分はバイオリン(多分エレクトリック)を大々的に導入している点だ。そのバイオリンとアコースティックギター、女声コーラスがケルティックな響きを幻想的に演出するパートの美しさは言葉を失うほど。
しかし! その反面、普通の「曲」の芯となる部分に関してはかなり改善が必要だ。がなるだけの凄みを感じない似非デスヴォイスとパタパタと薄っぺらい耳障りなドラムが活躍(?)するフックのない平凡なHM 部分は、正直言って早送りしたくなる。
アルバムの最後に収録されている大作ではそれまでと打って変わって WATCHTOWER のようなアバンギャルドなプログレ・スラッシュ味をちらりと覗かせるが、この路線の方こそ EBONY TEARS の進むべき道かもしれない。
満足度 : 76%