Impressions

AZAZELLO / Upstairs (2001)

投稿日: 2001/10/20

AZAZELLO は4人組ロシアン・ヘヴィ・プログレッシヴ・ロック・バンドで、本作はたぶん 2nd。彼ら自身は「プログレッシヴ・メタル・バンド」と自らを形容しているが、全ッ然違います。メタルじゃないです。だって、どっからどう聴いても、「メタルっぽい音色&奏法のギターも鳴っている真性辺境プログレ」じゃん。(苦笑)
一聴してまず驚かされるのは、その極限までショッボいプロダクション。今の時代にどうやって録音したらここまでショボくなるのかを詳しく訊いてみたいほどの古臭いチープな音像は、決して「叩く」のではなく「置く」ジャジーな非パワー・ドラミングのせいだけではなく、逆にインパクトあり。(汗)
そんな音像でありながら、テクニック的にはチープどころかむしろバカテクですらある演奏技術でプレイされる楽曲は、変拍子のテーマ・フレーズを手を変え品を変え偏執的に押し捲る GENTLE GIANT 的サイコ・プログレと、ネオ=クラシカル風味も少々見られるギターがリードする TEMPUS FUGIT 風味のメロウでクラシカルなシンフォニック・ロックが、オルガンやクワイアでの荘厳な味付けをも伴って不思議な融合を見せるそれなりに魅力的なもので、言うなれば現代から70年代にタイムスリップしたギタリスト(兼シンガー)が当時の凄腕メンバーと当時としても低レベルな施設で録音したような逸品ッツー感じ。
ま、珍品ですわな。珍品。

満足度 : 73
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