Impressions
ARKONA (АРКОНА) / Vozrozhdenie (Возрождение) (2004)
投稿日: 2005/04/20
ロシア産スラヴォニック・ペイガン・メタル・バンド ARKONA (АРКОНА) のデビュー・アルバム。
仰々しい鋲付きアーム・バンドで凛々しく武装した女性シンガー Masha Scream 嬢を中心に BUTTERFLY TEMPLE, ROSSOMAHAAR のメンバーが脇を固めた布陣で繰り出すのは、シンフォニックな壮麗キーボードがキラキラ光る XaMetalic なメロディック・パワー・メタル。
意外にもクリアで音圧もある良好なプロダクションの中で(多分意図的に)チープに響く笛チックな単音朴訥クサフレーズが少なくない殺傷力を発揮するフォークロア風味に満ちたサウンドではあるんだけど、出身国、アートワークそして僅かな事前情報から期待した“ペイガン”な宗教/祭事色は希薄・・・。
前述のシケシケ笛的メロディと、Masha タンのお世辞にも上手いと言えない朴訥系天然歌唱に絡む♂シンガー Lesyar のドスの効いたデス・ヴォイス、そして鳥の囀りなど細やかに配された情景描写アイテムらが確かに低気温なペイガン・ブラックな雰囲気を醸し出しそうになってはいるものの、どうにも風景が浮かんで来にくいのがこの手としてはちょっと物足りない感じ。
メタル辺境地帯にも関わらず、それを感じさせないクオリティでまとめられてはいるので、「真っ当なシンフォニック XaMetal」(「真っ当」と「XaMetal」の矛盾についての突っ込みはナシの方向で/苦笑)としては、結構イイ線行ってると思えるんだけどね。
(Apr. 22, 2005)
満足度 : 77%