Impressions
あ~ぁ、やっちった・・・。
2001年の奇跡の来日公演もまだまだ記憶に新しい、地獄の女王 Ann Boleyn 姐さん率いる HELLION が、Massacre Records からリリースした復活アルバム。
オープニングのタイトル・トラック #1 "Will Not Go Quietly" の冒頭に流れ出た、意表を突いたファルセット・ヴォイスを含む仄かに耽美なエレクトロ・ゴシック風味にこそ一瞬身を乗り出したが・・・本当に一瞬だけだった。(泣)
ギターの音圧を高めに設定したダークな正統メタルは、その狙いとは裏腹にヘヴィなグルーヴに重点を置ききれていない中途半端かつ退屈な物で、まるで DIO の "Strange Highways" ~ "Angry Machines" に通じる印象。
Ann Boleyn 姐さんの当時と比べて衰えを感じさせないどころか更なる表現力をも身に付けたパワフルかつエキセントリックな歌唱にしても、さすがの説得力は耳を惹きつつも、肝心のメロディがややけだるい方向性であるために残念ながらその魅力も半減・・・。
Massacre Records の看板に相応しいクオリティの高い重厚なプロダクション、Ray Schenck & Chris Kessler のギター・コンビのハイ・テンションなテクニカル・プレイなどに聴き応えを感じないわけではないけど・・・やっぱ辛いわ。アルバムを何度も繰り返して通して聴き続けることにカナリの努力を要してしまいまシタ。
最近はなるべく Web でサンプル試聴してから買うようにしてるんだけど、これは「あの HELLION だから!」ってことで店頭で見つけて即買いしちゃたんだよね・・・それだけに失望感も桁外れに高いかった・・・。はぁ~、気を付けよう・・・。
(Feb. 18, 2003)