堂々と何の衒いもなく展開する80年代風ヨーロピアン様式ハードロック！
ギタリスト Sudden のネオ=クラシカルなプレイを存分にフューチュアした非常にギター・オリエンテッドな作風ながらも、バラエティ豊かな各楽曲それ自体が持ち合わせているキャッチーなフックによって、ギターに頼らぬ「メロディの魅力」を充分に堪能させてくれる。クラシカルな部分とポップな部分のバランスが非常にうまく取れていると思う。
もちろん良く練られたギター・フレーズも間違いなく ZEELION のセールスポイントで、この Sudden なるギタリスト、Yngwie 的である事は否定のしようがないものの、私が事ある毎に引っ張り出す「タッチとフィーリング」に関してもなかなかのセンスを見せてくれて、思わず小さくガッツポーズを取ってしまった。フリーのアドリブソロの前後の、所謂「決めソロ」の部分の構成力も見逃せない。
また、シンガーも言われているほど弱くない・・・というか、この ZEELION の様式世界を楽しむ妨げにはなっていない。
あ~ぁ、結局この手には弱いんだよな・・・(^_^;)