Impressions

SERENITY / Death and Legacy (2011)

投稿日: 2011/03/09

オーストリア産メロディック・メタル・バンド SERENITY の3rdアルバム。

前作において、デビュー作で聴けたテクニカル/プログレッシヴな風合いに対するメロディックな王道欧州メタル・テイストの割合を随分と高めていたが、本作では完全に後者の色合いで統一してきた。なにしろ、これまで抽象的だったジャケがいきなりこんなだし。(笑)

優美なメロディをシンフォニー&クワイアで大仰に彩ったそのハイクオリティな楽曲群の印象は、全体のストラクチャーから滲む雰囲気から「ヲイヲイそれはそのままやったらマズイでしょ〜」っつーパクり方まで含め(汗)、ヴォーカルの声質は全く異なりながらもまんま KAMELOT

ただ、全てにおいて質高く構築されているにもかかわらず、今回は核となる芯が細いというか小奇麗にまとまってるというか、何か突き抜け切れないもどかしさが終始付き纏う。贅沢にも Ailyn タン (SIRENIA), Amanda Somerville 姐さん (AVANTASIA, KISKE/SOMERVILLE), Charlotte Wessels 嬢 (DELAIN) という現在上昇気流に乗ってる美麗歌姫3人をゲストに迎えてゴージャスなヴァラエティを画策するも、実はそれぞれさほど印象に残らないし・・・。楽器陣のプレイが堅実でありつつ味わい薄めなのも、イマイチのめり込めない一因かも。

ボーナス・トラック含めて全17曲で70分超って多さ&長さにも、集中力を撹乱される感じ。本来良いバンドだと思うし、ちゃんと耳を惹く場面も決して少なくないだけに、チョイと惜しいねぇ。

満足度 : 77
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