Impressions
女性シンガーを擁する大阪のメランコリック・ゴシック・ロック/メタル・バンド eleanor の1stフルレンス・アルバム。
淡いメランコリーをほの暗くドライヴさせる後期 SENTENCED にも通じる風合いの楽曲が噴出する哀感はただならぬもので、中音域で愁いを綴る Shiori Vitus 嬢の独特の浮遊感、そして情念のレスポール使い Kazushi Nomura (g/ex-MANIPULATED SLAVES, SLEAZY WIZARD) のエモーショナルに泣くギターが琴線を直撃する。
自分達の好むアーティストをよく研究した・・・というよりは、それらをHailした上で自らの内から自然に生まれ出たものを上手く纏め上げたと感じさせる曲作りのセンスの良さは国産バンドの中では明らかに群を抜いており、#3 "Name", #4 "Sorrow" の「超 AKIN タイプ」(苦笑)な2曲をはじめ“名曲”と呼べるクラスの楽曲が並んでいるのがメチャ頼もしい。それだけに、悪くはないが決して良くもないサウンド・プロダクションがチョイと気になるのも事実だが、まぁそのあたりは次作以降に期待ってことで。
先日、しばらくバンドを離脱していた初代ドラマー Fast as a Shark 氏がラインナップに復帰したというめでたいニュースも入り、今後のライヴ活動も益々楽しみッス。
(May, 11, 2009)
満足度 : 85%