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ORION RIDERS / A New Dawn (2004)

投稿日: 2004/02/20

イタリアはシチリア島出身のシンフォニック・メタル・バンド ORION RIDERS の衝撃のデビューアルバム。

全編を ANGRA に通じる優美な多彩さで覆いつつ、 SYMPHOMY X のネオ=クラシカル・ベースのプログレッシヴ風味と THERION の厳粛な荘厳さで調理した結果、DARK MOOR に一番近くなっちゃった・・・ってなワケのワカンナイ喩えが頭に浮かんだ本作の最大の魅力は、悠久の歴史を描くかの豊穣なセンスに支えられたロマンティックなオーケストラル・アレンジの翼を羽ばたかせて疾走する実に魅力的な楽曲の、決して類型的には成り得ない独特の展開美。

その緩急に満ちたドラマティック極まりない楽曲進行に翻弄される心地良さには悶絶必至で、ガーッと盛り上がった頂点で拳を突き上げた瞬間、一気にガクッと突き落とされた奈落の底に広がるたおやかな叙情のゆらめきが、耽美派ユーロ・ロック的な悶々としつつも落ち着いた泣きムードに包まれている・・・ってのが、っとにもータマンナイったらありゃしない。

そんな展開の妙が盛り立てるメロディも秀逸で、Tobias Sammet のエネルギーと Andre Matos のしなやかさを兼ね備えた逸材シンガー Joe Lombardo が歌う、時に「ジャパメタ的」とさえ思える程の明快な哀愁メロディは、プログレッシヴな楽曲に見事にキャッチーな味わいを付加させている。

リズム・パートを中心に線の細さを感じたり(そこがまたいい意味での“ANGRA らしさ”を醸し出しているんだけどね)、そこそこ頑張りつつも所々で弾ききれていないギター・パートがあったりして、センスが極上なだけにそれにテクニックを追いつかすのは難しいのかな?と感じる場面も正直あるけど、決して破綻することは無いし充分と言えば充分過ぎるほどに上出来なプレイではあるかもね。曲/アレンジの出来が非常に高いレベルにあるんで、ついつい贅沢になっちゃうだけでさ。(苦笑)

とにかく、この新人らしからぬA級レベルの構築センスは、驚き以外の何者でもないッスわ。Great!

 (Feb. 26, 2004)

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