Impressions
HEOL TELWEN / An Deiz Ruz (2005)
投稿日: 2005/11/20
フランス産ケルティック・フォーク・メタル・バンド HEOL TELWEN の 1st フルレンクス・アルバム。
鎖帷子着用&武器携行っちゅー正しいヴィジュアル戦略を実践する5人の馬鹿ども(褒)が森の奥深くで奏でるのは、喚き系ブラック・ヴォイスとバトル・メタリックなヴァイキング・クワイアを哀愁リフに乗せて疾走させるロシア勢のそれに非常に近い感触のペイガン・ブラック・メタルだが、全体を包み込む魅力的なフォークロアな空気感の佇まいはこの HEOL TELWEN 独特のものだ。
その主役は・・・とにかく笛!笛!笛ったら笛ッ! 各メンバーと数人のゲストそれぞれが所構わず吹きまくる各種ホイッスル/パイプの乱れ咲きは、半笑いを取り越して爆笑を誘われる程に痛快ッス。
そんな変り種ともいえる特徴的なチャーム・ポイントを差し引いても、オーソドックスなメタル・フィール、ブラック・メタルのエクストリーム感、フォーキーな安穏・・・という各要素のバランスの良さも好印象で、こりゃまた面白いバンドが登場したなぁ~って悦びが染み渡る好盤だと思えるですわ。
惜しむらくは、全体的にまだまだ荒削りな部分が多いように感じることかな。整合感こそこの手のバンドにはさほど求めないにしろ、楽曲としての完成度もイマイチの域を出てはいないってのが正直なところ。。
ま、そのあたりは今後に期待するとして、今はただただこのナイスな土着的荒涼感に悶絶してよっと。
(Nov. 26, 2005)
満足度 : 87%