Impressions
ハンガリーの6人組フォーク・メタル・バンド DALRIADA の5thアルバム。(改名前の ECHO OF DALRIADA 期から通算)
民謡色豊かなフルート/ヴァイオリンとスラヴィックなアクセントを刻むリズムをパワー・メタル・エッジでカッチリと纏めたその独特のサウンドは、母国ハンガリーの詩人 János Arany が記した叙事詩をテーマに据えたコンセプト大作となった本作で、さらに自信を深めたかの堂々たる装いに。
女性シンガー Laura Binder 嬢による朴訥な魅力を発する中域歌唱とフォーキーな音色/メロディがこれまでながらのナイスな辺境色を彩ってゆく中、今回はその民族フィーリングと適所でフィーチュアされる新加入の鍵盤奏者 Barnabás Ungár によるプログレッシブなキーボード・ワークのモダン(というほどでもないかw)な響きがコントラストを描く場面が非常に新鮮に映えている。
Laura Binder 嬢の特徴的な歌声を前面に出すと共に、それに絡む András Ficzek (g, ♂vo) による Hansi Kürsch (vo/BLIND GUARDIAN) 似の男声ヴォーカルがこれまでよりかなり巧くなったことで、男女デュエットのバランスが非常に良くなったことも◎。
ECHO OF DALRIADA 時代の好盤 "Jegbonto" には一歩及ばずながら、改名後の3作の中では最も好きな一枚になりそうだ。
満足度 : 87%