Impressions

FALCONER / Armod (2011)

投稿日: 2011/07/18

スウェーデンのフォーキッシュ・パワー・メタル・バンド FALCONER の7thアルバム。

あくまで「メロパワ」な音像を堅持しながら民謡調な土着旋律を練り込んで行く独特のスタイルはこれまで同様に、今回は前作まで以上にフォーキーな主張が強め。要所で女声(ゲスト)やフィドルを配したり、トラッド・ソングをベースにする度合いが増したり・・・といった工夫がその印象に繋がっているのはもちろんながら、私見としてはその主因は Mathias Blad (vo) その人な気がしてるですよ。

今回は全編スウェーデン語の歌詞ということで母国語として感情移入し易いのか、Mathias の歌唱パートから自信と(歌詞の内容こそ伝わって来なくも)“歌心”がハンパなく響いてくる。朗々と歌われるその中音域歌唱の絶妙な抑揚が民謡フィーリングの旨みとして多くの「グッと来る場面」を産み出してるんではないかと。そういえば、ブックレット内のアー写でも Mathias はこれまでになく眼光鋭く、以前の「普通の水道屋のオッサン風」から「過去に傷のある銃砲店のオッサン風」へと進化を遂げてると言えるかも。(笑)

もちろん、4th以降の作品でこの FALCONER の大きな魅力として貢献し続けている Jimmy Hedlund (g/SUPREME MAJESTY) のネオ=クラシカルな悶絶ギター・ワークも嬉しいほどに随所で炸裂。北欧シンフォブラックの如くクワイアとブラストが迫り来る #3 "Griftefrid" をはじめ新機軸を見せる楽曲群のヴァラエティ感も広めになってるけど、その Jimmy の流麗なソロ・ワークが一本筋を通している感じ。うぅむ、ええですな!

満足度 : 86
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