Impressions
スコティッシュ・パイレーツ・メタル・バンド ALESTORM の3rdアルバム。
リズム隊の交替による全体の鋼度の補強、それに前作で幅を利かせていた壮麗なオーケストレーションをやや控えめにしたことも加わって、その音像は一気にソリッドにまとまってきた印象。
寄港地の酒場での酔いどれパーティ的な酒メタル #7 "Rum" に代表されるように「海版 KORPIKLAANI」とも言えるチープなフォーキー・テイストを全編で大幅に強める一方で、ALESTORM 史上最長となる7分台後半の尺を持つ大作 #11 "Death Throes of the Terrorsquid" ではなぜか唐突に CRADLE OF FILTH 風味のシンフォ・ブラック的展開も聴かせたりと、相変わらず好き勝手なところも流石だ。(笑)
全体的にファニーな楽天主義を推し出しながら、それと相反するシリアスな構築力も着実に身に付けてきた感のある、これまでの2作と比べてどこか吹っ切れたような頼もしさが感じられる快作。
満足度 : 87%