Impressions
KIVIMETSÄN DRUIDI / Betrayal Justice Revenge (2010)
投稿日: 2010/12/22
フィンランド産フォーク・メタル・バンド KIVIMETSÄN DRUIDI の2ndアルバム。
1stで目立っていたドタバタした土臭さと楽曲/フレーズの他者からの露骨な拝借がかなり払拭され、同時に勢いに頼らぬ思慮深さが生まれている楽曲面、そして紅一点の Leeni-Maria Hovila 嬢 (vo/EXSECRATUS) のヘタウマ(だがそれがいい!)・フワフワ・ソプラノとギタリスト Joni Koskinen が兼任する男声デス・ヴォイスが共に説得力を増したプレイ面の双方が、大きくグレードアップを果たした印象だ。
フォーキーといっても、民族色の強さをアピールするというよりはソレ系のフレーズを北欧ブラック・メタル由来の壮麗なアグレッションを以ってを勇壮かつ緩急豊かに描く「ノーザン・シンフォニック・バトル・メタル」 (カテゴライズ厨でスソマソソw) な雰囲気を持つ彼らだが、前述のような成長によってバンドの目指す焦点がより定まってきたとも思えるね。
個々の楽曲を見るとまだまだバラつきはあるものの、TURISAS meets MIDNATTSOL と言いたくなるボンバスティックな大仰さに高揚する #3 "Seawitch and the Sorcerer"、Leeni-Maria タンの萌え歌唱が王道美醜系ゴシック・メタルの味わいをリードする #4 "The Visitor" など、思わず身を乗り出す佳曲もしっかりと存在。確かにまだまだ「余地がある」造りではあるけど、なんだかそこがイイ!と思えてしまう不思議な魅力を持つバンドっすな。
満足度 : 85%