Impressions

FIREWIND / Between Heaven and Hell (2002)

投稿日: 2002/06/20

バンド名からしてイヤでも Uli Roth を連想させちゃって、それだけで我々オッサン・メタラーの純なハートを鷲掴みなこの FIREWIND は、2002年最大級の話題になりつつあるトゥルー・メタル・バンド DREAM EVIL でも素晴らし過ぎるテクニカル・ギター・プレイを披露しているギリシャ出身の若きギタリスト Gus G 率いる剛健パワー・メタル・バンドで、本作はそのデビュー作だ。
ウルサくがなるごり押し系唱法を身上としながらも意外なほどに繊細な歌唱も出来ちゃったりするシンガー Stephen Fredrick とドラマー Brian Harris という KENZINER 人脈(ってか Liviathan Records 人脈だな)のサポートを得て展開するのは、厚みのある音壁が攻撃的に迫り来るヘヴィ・メタル。
といっても、硬質な中にしっかりと 80's U.S. メタル風味のキャッチーなテイストを織り込んだ楽曲からは、ややアレンジに単調な弱さを感じつつもメロディがこの耳にしっかりと伝わってくる。このあたりの感覚は DREAM EVIL でも同様に感じたなぁ。
そして、やはり聴きドコロは Gus GYngwie Malmsteen そして Uli Roth の影響たっぷりのテクニカル&エモーショナルなネオ=クラシカル・プレイ。最近のところでは Christopher Amott に非常に近いものを持っていると思うけど、正確さでは一歩遅れをとってる感は否めないものの、効果的にハーモニーを絡ませながら終始泣きまくるそのフレージング・センスは勝るとも劣っていないよ。
確かにこのバンド、メンバー的には今の人選が Gus G にとって最高だとは到底思えないけど、今後もリーダー・バンドとしていい作品を出し続けてくれることを期待しちゃいますわ。

満足度 : 84
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