Impressions
AGATHODAIMON / Blacken the Angel (1998)
投稿日: 1998/07/20
このところ活況を見せているジャーマン・ブラックシーンの新星 AGATHODAIMON の初フルレンスとなる本作 "Blacken the Angel" は、デビュー作にしてなかなかの強力な内容を誇っている。
キーボードによるシンフォ的装飾とオーセンティックなギターフレーズによる緩急に気を配った楽曲は、演奏・音質ともにハイクオリティ。 CRADLE OF FILTH、DIMMU BOGOR を代表とするゴージャスなシンフォニックアレンジを施したブラックメタルに "Serenades" の頃の ANATHEMA のゴシック臭を加えたような暗黒美に溢れる音世界は、スリーブ全編に配されたドイツの写真家 Gerald Axelrod が撮影した神秘的な宗教彫像フォトイメージ通りの背徳で甘美な邪教の香りを漂よわせている。
15分にも及ぶ大作 "Near Dark" では、女声シンガーの崇高なる歌声をフーチュアし、邪悪vs神聖の一大絵巻が繰り広げられる様は、紛れもなく本作のハイライト。
ちなみに歌詞は英独両国語を交えて書かれているが、デス声なので全然OKッス。(笑)
満足度 : 84%