Impressions
ノルウェーのプログレッシヴ・テクニカル・デス・メタル・バンド EXTOL の 4th アルバム。
老獪な円熟技巧をもって変態的展開を繰り返すアヴァンギャルド・メタルは、計算されつくした変拍子が濁った叫び声と共にスラッシーに畳み掛ける一方、知的なノーマル・ヴォイスが混沌なる静粛を揺らめかす、喩えるならば WATCHTOWER meets OPETH といえよう独特の風情。
これまでの作品同様、このごった煮なサウンドは相変わらず掴み所に欠けるものではあるんだけど、その圧倒的な演奏力と非凡極まりないセンスの高さが生む妙な“大物感”漂う自信に満ちた音像は、「もっともっと聴き込んでこれを理解しなければ!」という気にさせる。
ただなぁ、前作の随所で眩しく光ってた超テクニカル・ギターのメランコリックな高揚感が大幅に減少してしまってるというネガティヴ・ポイントは、オレ的にはカナーリ痛いかも・・・。
(May 14, 2005)
満足度 : 78%