Impressions
英国の伝統的ハード・ロック・バンド MAGNUM の再結成2作めとなる 13th アルバム。
5th "On a Storytellers Night" までの叙情的伝説世界に心酔していたこの身にとっては翌1986年リリースの 6th "Vigilante" での突然のポップな違和感は耐え難く(今聴けば全然OKなんだけどねぇ)、それ以来この MAGNUM とはつまみ聴きする程度の疎遠な関係になっていたが、近年の Bob Catley (vo) のソロでの活躍に引っ張られて久々に購入。
うん、Bob Catley ヲジサンの老獪なる哀愁ヴォイスが響く、ベテランらしいどっしりと地に足の着いた重厚なブリティッシュ・ハード・ロックは健在で、モダンなアレンジと共にメジャー系のメロディが流れる楽曲にもしっかりとドラマティックな翳りが覆っているのがナニゲにいい感じで一安心。
随所でアクセントとして響く Mark Stanway (key) のピアノの音色が、洗練された大人だけが発散できる優雅さを醸し出しているのも素敵ね。元 THUNDER の Harry James (dr) が落ち着いて叩き出すパワー・グルーヴの味わいも◎。
正直、かなり地味だし昔の全盛期ほどにはアピールしてこない音だけど、「英国」という特別な国(って刷り込まれてるんだよね/苦笑)に無くてはならないこういう音がこうしてちゃんと存在している・・・って、そんな妙な安心感を得られる好盤だわ。
(Nov. 06, 2004)
満足度 : 82%