Impressions
オランダの5人組ネオ=プログレッシヴ・ポンプ・ロック・バンド RICOCHER の 3rd アルバム。
優しく穏やかに落ち着いた空気の中で、ポリシンセのカラフルな旋律がハードなギター・リフにバックアップされてダイナミック&ドラマティックに泣きまくるジェントルな楽曲群の佇まいは、PENDRAGON そして EVERON の名を思い起こさせるもの。
ややトレブリーな感触の素朴系ヴォーカルも含め各メンバーの技量が特に優れているタイプではないし、ミドル・テンポ中心のマターリした雰囲気に欧州のマイナー・バンドならではの野暮ったさをしっかりと感じさせちゃってはいるものの、組曲形式ながらコンパクトにまとまった楽曲の中で淡々としかし実直に紡がれるメロディの妙はなかなか見事で、聴いているこちら側に確実に沁み込んでくる。
全体的に決して派手な音像ではないにも関わらず、前述のポリシンセの響きが80's産業プログレ・ファンのツボを突きまくる悶絶的盛り上がりを随所で創出しているそのコントラストが気持ちイイな。ちょっとだけ ASIA っぽさもアリ。
(May 09, 2005)
満足度 : 83%