Impressions
ETERNAL TEARS OF SORROW / Children of the Dark Waters (2009)
投稿日: 2009/11/07
フィンランド産メロディック・デス・メタル・バンド ETERNAL TEARS OF SORROW の6thアルバム。
約2年間の活動休止期間を経ての復活作となった前作ではゴシカルな暗黒叙情の増進が顕著だったが、本作では前作のゲスト・シンガー Jarmo Kylmanen (♂clean-vo/SCYRON) を正式加入させ、さらには Heidi Parviainen 嬢 (AMBERIAN DAWN), Miriam Elisabeth Renvåg 嬢 (RAM-ZET) という二人のゲスト美女シンガーを登用して、その進化をさらに加速させている。
その音像は、ダークな幻想美に満ちたアートワークそのままの、繊細なダークネスが美しく広がるクリアなもの。特徴的に漂うメロウな旋律美だけではなく、北欧シンフォ・ブラック的な暗鬱アグレッションや Risto Ruuth (g/SCYRON)(本作制作後に脱退…) と Janne Tolsa (key/TAROT, KENZINER, VIRTUOCITY) が熱く鬩ぎ合うスウェディッシュ・メタル的とも言える本格ネオ=クラシカル・エッセンスをも同時に強めているのが、全体のバランスを上手く調整しているのも強い。
ただ、楽曲の表現の幅が広がった分、前作では気にならなかった Altti Vetelainen (vo,b) のデス・ヴォイスの「弱さ」が、またもや頭をもたげてきたような気も・・・。
(Nov. 6, 2009)
満足度 : 88%