Impressions

THE CROWN / Crowned in Terror (2002)

投稿日: 2002/04/20

激走メロディック・デスラッシュ勢の先頭を突っ走るスウェディッシュ・バンド THE CROWN の 5th アルバムは、大傑作である前作 "Deathrace King" に勝るとも劣らぬ、まさに「さらにブルータルかつシャープに研ぎ澄まされた TESTAMENT」の風合いに包まれた一枚。
超絶ドラマー Janne Saarenpaa による軽やかさでありながら重量感も忘れない超絶ブラストが整然と心地よいパワー・ヒットを重ねるデスラッシュ・チューンズは、イントロに続く "Crowned in Terror" からボーナス・トラック "Burnin' Leather" までシンプルさとテクニカルさが好バランスで鬩ぎ合う感情移入しやすいフックが満載で、そのノリドコロのツボを得た心地良さは筆舌に尽くし難いんだよな。
相変わらず、パートナーである Marko Tervonen が「デス・メタル界の Yngwie Malmsteen だ!」と評する激テク・リード・ギタリスト Marcus Sunesson が紡ぎだす北欧ならではの粒立ちのいいネオ=クラシカル素地の叙情ギター・パートの出現を心待ちにしつつ("Death is the Hunter" のエンディング・ソロに悶絶!)、本作からシンガーの座に着いた元 AT THE GATES のカリズマ・シンガー Tomas Lindberg の情念と共に喚き立てる咆哮の「聴き易さ」もプラス作用でイイ感じ。
なにより、激烈なブルータリティが仄かな邪悪さを孕んでいるのにも関わらず、得られるモノが健康的とも言える爽快感なのがやはり面白い。ブックレット裏の VENOM への敬愛溢れたパロディもナイスセンス!

満足度 : 91
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