Impressions

CRADLE OF FILTH / Cryptoriana - The Seductiveness of Decay (2017)

投稿日: 2020/07/14

12th。前作で Dani Filth (vo) Marthus (dr,key) を除く全てのメンバーを入れ替えるという大改革を断行したが、本作ではなんとその前作メンバー全員が継続して在籍・制作するという、これまでにない異例の事態に。(喜ばしいことだけどw)

その内容はといえば、前作で自分を心酔させた Marek 'Ashok' Šmerda & Richard Shaw の有能ギターチームの存在を主軸に創出された熱量・重量を感じるオールドスクールな出で立ちが、本作で益々ビルドアップされた印象の、素晴らしすぎる出来。Dani がどこかのインタビューで本作について「ある意味 NWOBHM 的、具体的にいえば JUDAS PRIEST と IRON MAIDEN に近いアプローチ」と語ったのを読んだが、まさにその言葉が納得の嬉しい挑戦だ。

その深化によってブラック・メタル特有の禍々しさが損なわれるどころか、サウンドそのものはもちろんテーマ設定やビジュアルの徹底(←ややヘンテコ気味^^;)も手伝って、邪悪なドラマ感がさらに増しているというのもそら恐ろしい。

Liv Kristine (vo/MIDNATTSOL ex.LEAVES' EYES, THEATRE OF TRAGEDY) が名作 "Nymphetamine" (2004) 以来久々にゲスト参加しているけど、プロパーの女性シンガー Lindsay Schoolcraft の歌声も負けず劣らず魅力的ね。

満足度 : 93
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