Impressions

BARREN EARTH / Curse of the Red River (2010)

投稿日: 2010/05/23

初期 AMORPHIS のベース・プレーヤーだった Olli-Pekka Laine (MANNHAI, ex-CHAOSBREED) を中心に、Mikko Kotamäki (vo/SWALLOW THE SUN, ALGHAZANTH, ex-ENTER MY SILENCE, FUNERIS NOCTURNUM), Janne Perttilä (g/MOONSORROW Live Session Member), Sami Yli-Sirniö (g/KREATOR, WALTARI), Kasper Mårtenson (key/ex-AMORPHIS, MANNHAI), Marko Tarvonen (dr/MOONSORROW, ARTHEMESIA, THY SERPENT, OCTOBER FALLS, CHAOSBREED) らが結集し、「フィンランドの裏スーパー・バンド」的な様相を見せるドゥーム/ゴシック・メタル・バンド BARREN EARTH の1stフルレンス・アルバム。

いや〜これが凄い! AMORPHIS 直伝の荒涼としたメランコリーに OPETH の香りを匂わせる幽玄なダークネスが融け合い、そこにさらにメンバーとして名を連ねる歴戦の勇者達それぞれに流れる黒き血潮が染み込んでいくという辛抱タマラン方向性の楽曲が放射するいかにも北欧らしい極限の暗黒美、そして死臭漂う川底からサイケデリックに拡散する70年代アンダーグラウンド系ハード/プログレッシヴ・ロック風味・・・あまりにも・・・あまりにも美味しすぎる。(悶)

ディープなグロウルとノーマル・ヴォイスを巧みにスイッチしながら鬱気をコントロールする Mikko、そしてそれを支えるように心に突き刺さる叙情フレーズを終始紡ぎ続ける SamiJanne の冷気と熱さを兼備するギター・ワークも本作の重要な魅力には間違いなくが、やはりキーマンは鍵盤奏者 Kasper Mårtenson その人だろう。メロトロンやアナログ系の音色によってプログレッシヴに彩られる空間に、かつて彼が参加した AMORPHIS の名盤中の名盤 "Tales From The Thousand Lakes" に漂っていたものと同種の粒子が充満する様子には嬉しさを隠せない。

個々の楽曲の充実度もハンパなく、曲中に登場するゲストの Erno Haukkala による JETHRO TULL 的フルートに瞬殺のオープニング・タイトル・トラック #1 "The Curse of the Red River" から、叙情フレーズをダイナミックにドライヴさせるパワー・チューン #5 "The Leer" らを経てラストを劇的に締め括る泣っき泣きのドゥーム・バラード #9 "Deserted Morrows" まで、全ての曲がMY好みド真ん中♪

Travis Smithの手による雰囲気満点のアートワークも最高な、今年2010年を代表する一枚になるかと!

満足度 : 95
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