アフリカ大陸北岸に位置するチュニジア共和国に生息するプログレッシヴ・メタル・バンド MYRATH の2ndアルバム。

アフリカ大陸にメタル・バンドがいるってだけでも意外な感じがするのに、この MYRATH はキーボード奏者を含む5人編成で SYMPHONY X や ADAGIO に通じるドラマティックなハイテク・プログレッシヴ・メタルを標榜し、さらにはヴォーカルに「並」な印象の弱さ（決して下手じゃないデス）を感じさせつつも各人のプレイはかなり達者でプロダクションも良好・・・と、欧米のバンドに決して引けを取らぬクオリティを実現させているのが凄いわ〜。

叙情的なネオ=クラシカル・フレーズを良好なタッチで連発する好ギタリスト Malek BenArbia をはじめとする技巧派メンバーがスリリングに紡ぐテクニカル・メタルの硬質さと、ORPHANED LAND にも通じるアラビックな土着的民俗テイストとをDNAレベルで融合させる様はかなり個性的。先に「並」と言ってしまったシンガーのナイーヴさが吉と出るメロハー的ですらある「歌物の魅力」も楽しむことができる好盤かと。

いつか Wacken か ProgPower に出てくれたら嬉しいねぇ〜。