クリスチャン・ラッセンの手によるアート・ワークにまずは目を惹かれる本作は、男女ヴォーカルを擁するフィンランドの6人組シンフォニック・メタル・バンド VISION OF ATLANTIS のデビューアルバム。
若干18歳の美しき女性シンガー Nicole Bogner タンが発する Tarja を想わせるクリアなソプラノ歌唱を引き合いに出すまでもなく、その壮麗なオーケストレーションを纏ったドラマティックなヘヴィ・メタルのお手本は明らかに NIGHTWISH。
ただ・・・主役（と勝手に位置付け）の Nicole タンこそ、やや不安定ながらもその清楚なソプラノには充分萌え萌えなんだけど、そのパートナーである男声シンガー Christian Stani の歌って・・・激ヤヴァっしょ。コレ。シンガーでもなんでもない、ほんとに「普通の一般の人」の歌じゃん。（笑）
そしてそのデュエットを支える（はずの）バック陣も、お世辞にも上手いとは言えない稚拙さが顔を出すプレイがかなり辛い。
が、楽曲は決して悪くない。丁寧に美旋律を織り込んで、時に XaMetalic な疾走をカマしながら大仰に展開するドリーミングな各曲を創り上げたセンス自体は次作に期待をさせるポテンシャルを持っているとは思うんで、とりあえず今後の動向に注目してみマッスル。(Feb. 11, 2003)