Impressions
AYREON の Arjen Lucassen の新プロジェクトは、14歳(!)の少女シンガー Astrid Van Der Veen 嬢をフロントに据えたシンフォニック・プログレ・トラッド。
いきなりのイーリアン・パイプの哀しみの調べで、もう瞬殺ですわ。ゆったりと淡々と展開するドラマティックではあるものの穏やかな印象が強いアトモスフェリック・サウンドは、まるで AYREON の魅力の一面として備わっていた静のパートの魅力を抽出したよう。そのケルト風情の豊かさと、Astrid Van Der Veen 嬢の可憐で清楚な歌唱の年齢にそぐわぬ実力派の佇まいは、 Arjen Lucassen 自身の劇的なギター・プレイも手伝って、WITHIN TEMPTATION の "Mother Earth" あたりをも連想させるねぇ。
控えめながら耳につくデジタル・エフェクト処理が醸し出すスペイシーな音像が「深み」を少々欠如させてしまっている嫌いがあるのも AYREON 的といえば AYREON 的だが、相変わらず密度の濃いサウンド・メイキングによって、ゆっくりじっくり楽しみたい一枚に仕上がっている。
Lana Lane, EriK Norlander そして ex-MAMA'S BOYS、現 CELTUS の Pat McManus, John McManus の兄弟のゲスト参加も嬉しいよね。
満足度 : 84%