Impressions
オランダのマジェスティックでボンバスティックでメロディックでミッド=テンポ・ブラック・メタルなバトル・メタル・バンド(長ゲぇ!)THRONAR のデビュー・アルバム。
超 LOST HORIZON タイプな青縞系ウォー・ペイントを施し各々武器を手に死地に挑む5人パーティが提示するのは、闘いの叙事詩を勇ましく綴ったエピック挽歌。
いきなりの勇壮メロディが早くもハイライトを告げる #1 "To Kill and be King"、NIGHTWISH を想わせる(ってかパクリだろ…)シンフォ・バトル・メタル #3 "The Hunt for Vengeance"、意外なキャッチーさを露わにするタイトル・トラック #6 "For Death and Glory"・・・など、明らかにB級な空気感ながら決して破綻することの無い重厚かつ堅実な楽曲は、フォークロアな哀愁旋律を印象的に彩る微乳アマゾネス Nathalia Hoogkamer タン (key) の柔らかな単音キーボード・メロディの華麗な響きと、デス・ヴォイスの蛮獣な語り口からヒロイックな勇壮シンガロングへの悶絶展開にグッとキまくる、ヴァイキンガーとしては無条件で魅力的と思えるものだ。
惜しむらくは、随所で達者なバスドラ技を繰り出しながら、なぜか両手のスティック捌きは単調な16分のフィルに終始する・・というドラミングの芸のなさが、聴くほどに気になってくることかな・・・。
とはいえ、落ち着いたリズム運びと全体的に漂うファンタジックな雰囲気からなーんとなく BATTLELORE に近い印象を受けてみたりもする本作、愛すべきダメジャケ(笑)も含めて末長く楽しめそうデス。
(Jul. 23, 2005)
満足度 : 84%