Impressions

MAGIC PIE / Fragments of the 5th Elements (2019)

投稿日: 2020/07/22

ノルウェーのプログレッシヴ・ロック・バンド MAGIC PIE の5th。

その楽曲名をバンド名に冠したという THE FLOWER KINGS をはじめ、KAIPA, SPOCK'S BEARD, TRANSATLANTIC らの影響を強く滲ませる軽やかな北欧ネオ=プログ・スタイルをベースとしつつ、DEEP PURPLE, URIAH HEEP あたりの70年代王道英国バンド的アプローチや DREAM THEATER に代表される近代プログ・メタルに通じるフィジカルなスリルをも質高く融合、そしてそれをキャッチーなポピュラリティで包む・・・という信じ難い離れ業を成し遂げている。

シンガー Eiríkur Hauksson が元 ARTCH の Eric Hawk その人だということにも驚かされる。当時とはやや唱法を変化させつつも(経った年月を考えればあたりまえか...)、その厚みのある声質と表現力の高さはさすが。

楽曲を牽引するリーダー Kim Stenberg の珠玉のギター・ワークも見事だ。ジャズ/フュージョン風味からハイテク・シュレッドまで様々な技法を駆使するその懐の深さには恐れ入るばかり。全編ハートフルな心地良さが溢れ出る中、技巧的にファストに攻める場面においても“アナログっぽい温かみ”を忘れないのがこれまた素敵。

恥ずかしながらこの MAGIC PIE の存在を知ったのは本作がきっかけ・・・ということで、旧譜も遡ってチェックしてみたらどれもメチャクチャいい! ってことで気が向いたらそれらもそのうち書いてみようかな。(向くのか...? 汗)

満足度 : 89
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