Impressions
イタリアの中堅プログレッシヴ・メタル・バンド DGM の7thアルバム。
前作は、離脱した Diego Reali (g) & Fabio Sanges (key) の悶絶コンビの穴に Simone Mularoni (g) & Emanuele Casali (key) の EMPYRIOS 組を当て込んだものの、彼らバカテク新メンバー2名の健闘空しくこれまでの DGM 本来の良さを伝えきれていないもどかしさに包まれた一作だった。
その後、追い討ちをかけるようにこれまでバンドを支えてきた看板シンガー Titta Tani (vo) までもが脱退・・・と、状況的には「DGM オワタ!感」満点だったんだけど、本作を聴いて驚いた。Titta の後任に迎えた新シンガー Mark Basile (vo/MIND KEY) の時に Michele Luppi (vo/ex-VISION DIVINE) を彷彿させる仄かにブルージーな歌いまわしといい、それに鼓舞されるようにいきなりセンスの良さを発揮しだした Simone & Emanuele のテクニカルなパッションといい、各人から魅力的なエッセンスがたっぷりと溢れ出ているジャマイカ!?
楽曲的にも、キャッチーな旋律美と技巧的スリルが絡み合うこれまでのスタイルを保持しつつクールな都会的なモダンさをイイ感じに導入したりして、何かに吹っ切れたようにズンズンと響いてくる。正直全ッ然期待していなかっただけに、このリカバリっぷりは素直に嬉しいね。
(Jan, 27, 2009)
満足度 : 85%