Impressions
フィンランド産シンフォニック・ヴァイキング・メタル・バンド ENSIFERUM の4thアルバム。
残念ながら脱退してしまった我らが Meiju Enho タン (key) の後任に就いた嬢キーボーダー Emmi Silvennoinen タン (EXSECRATUS) が十分可愛いながらもやはり Meiju タン の域には及ばずなのがやや惜しくも、イントロに続くタイトル・トラック #2 "From Afar" でいきなり炸裂する ENSIFERUM らしさ満点の勇壮なるキラキラ疾走のド外れた高揚感、そして続く #3 "Twilight Tavern" のクサメロ大爆発と中間部で女性ヴォーカルが漏らす憂いが震わすキラー・チューンっぷりに、そんなことはスッカリ忘れて早くも大満足。
今回まず驚かされるのが、これまでの作品とは異質の生々しいオーケストレーションのA級な上質さだ。ともすれば“チープ”とさえ言えたこれまでのシンフォニー・パートが、それ故の良い意味でのクサさを発していただけに、この大きな音像の変化には当初戸惑いに近い違和感を感じたけど、繰り返し聴くうちに馴染んできた・・・どころか、そのオーガニックな空気感を孕んだ音圧が心地よくてタマランくなってきたり。
本作で参加2作目(MCD含めると3作目)となる Petri Lindroos (vo,g/NORTHER) の頼もしい小慣れっぷりはもちろん、Markus Toivonen (g,vo) と Sami Hinkka (b,vo/RAPTURE) コンビによるクリーン・ヴァイキング・ヴォーカルのフォーキーな味わいもバッチリ健在の、外さない一枚ですわやっぱ。
キャッチー(と言っても差し支えないよね?)な疾走曲の魅力ばかりでなく、共に11分を超える2曲で一対となる #4 "Heathen Throne" 〜 #9 "The Longest Journey (Heathen Throne Part II)" に溢れる重厚な情景美にも耳を奪われる。イイっす!(悶)