Impressions

陰陽座 / 臥龍點睛 (2005)

投稿日: 2005/07/20

和装束な国産メタル・バンド 陰陽座 の 6th アルバム。

80'sメインストリーム・メタルと70'sハード・ロックの趣をこれまで以上に導入したバック・トラックは、いつになく“洋楽”な装いで、その曲調もライトなハード・ポップ中心な印象。

二枚看板である瞬火 (♂vo, b) &黒猫タン (♀vo) の旨味ある夫婦デュオを生かした耳触りの良いメロディック・チューンの数々の個々の出来こそ決して悪くはないんだけど、“スタイリッシュ”とさえも呼べそうな不似合いな空気に包まれてしまった全体のヤワい感触は、“妖怪ヘヴィ・メタル・バンド”たる「おどろおどろしさ」に魅力を感じていたオレにとっては非常に違和感アリ。

まぁ、今は自分達にその手のポップ・サイド/オールド・センスな楽曲を上手く作れる/演れる自信があって、その方向に向かって挑戦していく事に可能性を感じているんだろうから仕方ないんだろうな・・・。

そんなスタイル云々を置いておいても、#6 "鬼ころし"#8 "蛟龍の巫女" という数少ない「らしい曲」も過去の名曲群と比べると明らかにそのレベルに達してはいないし、恒例の終曲のパーティ・チューンにしても今回の #12 "我が屍を越えてゆけ" は少々ハジケ足りない感じで、聴いててフラストレーションが溜まって行くばかり。

うーん、マキシシングル3連作 "組曲「義経」" で感じたソコソコ感をそのまま引き継いだ、まさに画竜点睛を欠いた一枚だなコリャ。。。って、もしかしたら単にオレが黒猫タンに萌え飽きてきただけなのかも?(苦笑)

 (Jul. 01, 2005)

満足度 : 70
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