Impressions

STEVE WALSH / Glossolalia (2000)

投稿日: 2000/12/20

「異言」を意味する聞き慣れない単語をタイトルに持つ KANSAS のシンガー/キーボーディスト Steve Walsh のソロ作は、歌モノかという安直な予想と正反対のプログレッシヴで先鋭的な作品だった。
旧友 Mike Slamer, Billy Greer、そして Trent Gardner (MAGELLAN)、Virgil Donati (PLANET X) その他の凄腕たちがガッチリとサポートして創り出したのは、メタリックなヘヴィ・リフがテクニカルで前衛的なリズムに切り込む、強い壮大なプログレッシヴ・メタル大作と呼びたくなるような実験的な側面と、KANSAS でも十分に発揮しているその歌唱のポピュラリティを強調した面の両面を持つ楽曲たち。
斬新な曲も決して悪くはないのだが、どうしても彼に対しては KANSAS っぽさを求めてしまうのか、近年の KANSAS の作品における同系の楽曲を軽く凌駕する美しい泣き世界を描いたバラード "Nothing"Steve Morse 期の KANSAS を髣髴させるコンパクト&キャッチーな哀愁エッセンスが詰まった佳曲 "Haunted Man" といったところについつい惹かれちゃうなぁ。
ついでに、てっきり A.O.R. の人だと思ってた Mike Slamer が、ここまでテクニカルに弾きこなすスーパー・ギタリストだったことに驚愕。。。

満足度 : 83
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