Impressions
CRADLE OF FILTH, THERION 等でバック・ヴォーカルを担当する英国人女性シンガー Sarah Jezebel Deva をフロントに据えたシンフォニック・メタル・バンド ANGTORIA のデビュー・アルバム。
Chris Rehn (g, key, Programming, Composer/ABYSSOS) & Tommy Rehn (g, key, Programming, Composer/ex-MOAHNI MOAHNA) 兄弟の手による怖ろしい程のスケール感を放つエピカル・オーケストラル・アレンジを従えた壮麗極まりないヘヴィ・メタルは、AFTER FOREVER meets THERION ≒ EPICA なスタイルで、パワー感の合間にしっかりと漂う隠し味のデジ・テイストとゴシカルな憂いが交錯するモダン=クラシカルな優美さに痺れるね。
裏方生活が長いせいか、Sarah Jezebel Deva の歌唱がその強烈な巨漢女王様キャラとは対照的にやや没個性気味な淡々さを見せているのも事実ながら、ゆったりと流れるゴシック・マインドが染みる #4 "Suicide on My Mind"、Martin Haggstrom (vo/ex-MOAHNI MOAHNA, ZOOL) のパッショネイトな熱唱と Richard Andersson (key/SPACE ODYSSEY, TIME REQUIEM) の唯我独尊ソロのエゴイスティックな主張が美味しいエスニック鬱メタル #5 "Deity of Disgust"、Aaron Stainthorpe (vo/MY DYING BRIDE) をゲストに映画音楽真っ青なスペクタクルを描く #9 "Original Sin" あたりは結構ツヴォ。
リズム隊は、Dave Pybus (b/CRADLE OF FILTH), Andreas Brobjer (dr/PLATITUDE, SPACE ODYSSEY) がサポートしてマス。
(May 13, 2006)