Impressions
NOCTURNAL RITES / Grand Illusion (2005)
スウェディッシュ・メロディック・パワー・メタル・バンド NOCTURNAL RITES の 7th アルバム。
前作 "New World Messiah" が初期のクサ系路線に色気を見せたかの迷いを感じさせた作風だったんでチョイト警戒してたんだけど・・・ナニガナニガ! 強靭さを復活させた気骨溢れるメタル・エッジと逞しい美旋律の鬩ぎ合う本作の様相は、アノ超名作 "Shadowland" に勝るとも劣らぬカコヨサぢゃん!?(嬉)
それどころか、明らかにこれまでより威厳を増した Jonny Lindqvist (vo) の堂々たる歌唱が眩く燃える熱いメロディが剛健に冴え渡る十八番的チューンがハイ=クオリティに連続する総合的な出来としては、本作の方が勝っていると思えるほど。
特に、Stefan Elmgren (g/HAMMERFALL) のソロ・パートをフィーチュアして中庸な疾走感とともに漢の激情を爆発させる #2 "Never Trust"、現在の NOCTURNAL RITES のすべての魅力が結実した今後も代表曲として語り継がれるだろう奇跡のキラー・チューン #3 "Still Alive"、Jens Johansson (key/STRATOVARIUS), Henrik Danhage (g/EVERGREY), Kristoffer W. Olivius (vo/NAGLFAR) らをゲストに KAMELOT の "March Of Mephist" 的な世界を描くへヴィな新機軸 #6 "Cuts Like a Knife" などが集結した前半の盛り上がりは、拳を振り上げ共に歌いながら己のメタル愛に酔い痴れるパワー感満点の素晴らしさだ。
こうなってくるとますます、Nils Norberg (g) のテクニカル・ギター・プレイのサウンドがもう少々タフだったらなぁ・・・という思いが募るね。作を重ねる毎に随分と太さを増してきてはいるんだけれど・・・そこさえ克服すればほぼパーフェクトだと思えるだけに、やっぱ気になるデスよ。。
(Oct. 10, 2005)