Impressions
グラマーな体躯のアメリカン美女シンガー Maria Breon 嬢をフロントに立てる米ニューヨークのパワー・メタル・バンド HOLYHELL の1stフルレンス・アルバム。
2007年春に独ミュンヘンでショウを観た時に、ドラマーが元 MANOWAR の Rhino さん (FORGOTTEN REALM, ANGELS OF BABYLON) で鍵盤も MANOWAR をサポートする Francisco Palomo、そしてMagic Circle Music所属・・・ってな先入観も手伝ってかなーり大味なアメリカン・メタルな印象を受けてたので、本作の随分と本格的な欧風シンフォニック・メタル風の仕上がりには大きく驚かされた。
いやよく聴けばやっぱり確かに大味なんだけど(汗)、Maria 嬢のパワフルに伸びる歌声が呼び込む米産バンドならではの骨太なキャッチーさと元レーベルメイト RHAPSODY OF FIRE 譲りのシンフォニックなエピック・テイストとを力技で撹拌した劇的サウンドは、意外にも(失礼!)惹かれる部分多し。
その一つとして外せないのが、ギタリスト Joe Stump の存在だ。Joe Stump・・・そう、かつて“C級 Yngwie クローン”として名を馳せていた彼! いや〜人間ってものは成長するもので、以前の彼のプレイを支配していた「粗さ」を「エモーショナルなエネルギー」へと転化させた現在のプレイは、昔の悪印象を消し去る程にイイ感じ。元々、プレイの方向性としてはコッテコテな本流ネオ=クラシカル志向だった人だけに、本作の随所で聴けるいわゆる“メロスピ的ピロピロ”とは一線を画す「まともなネオ=クラシカル・パート」は、ネオクラー的には非常に高ポイントです♪
満足度 : 84%